カスタマーハラスメントへの対応に関する方針

社会福祉法人 摩耶会

 

■方針作成の背景

私たち社会福祉法人摩耶会は、保護者及び地域とともに子どもを育成するという想いのもと、地域に密着した保育教育事業を実施しています。お陰様で多くの皆様からご愛顧を賜っております。

しかし、残念なことに、ごく僅かですが、改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)に則って考えた際、ハラスメントと断定されるような言動をとる保護者様が、見受けられることも事実です。

私たちも、みなさまと同じ感情を持つ「人」です。心ない誹謗中傷を受けることで、職員が心身の体調を崩してしまうこともあります。

その点をご考慮いただくためにも、当法人としてカスタマーハラスメントの定義と我々の考えを公表させていただくことにしました。

 

■方針公表によって目指したい世界

〜関わる全ての人の幸せの実現〜

お子様を育てていくためには、私たちの力だけではなく、保護者の皆様、地域社会の皆様との良好な信頼関係のもと、共に手を取り合ってお子様を育んでゆくことが最も重要です。

私たちがこの方針を作成し、公表させていただいたのは、カスタマーハラスメントに対しての対策のみを目的としたものではありません。

お子様、保護者の皆様、地域社会の皆様との信頼関係を築き、気持ち良いコミュニケーションを通して、さらにお子様への保育、教育の質を高めることを、目的としています。

方針の公表により、当法人の職員が、カスタマーハラスメントへの対応に悩まされることなく、お子様と向き合うことに専念できるようになることで、保育、教育の質をさらに向上させることができると考えております。

今後も、当法人一同、保護者の皆様、地域社会の皆様と連携しながら、お子様に品質の高い保育、教育を実施していくため、尽力して参ります。

 

■当法人が考えるカスタマーハラスメントとは

2019年6月5日公布、2020年6月1日に会社法上の大企業に対して施行となった改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が定義するハラスメントの定義を参考に、以下のような内容を想定しています。

身体的な攻撃

   職員に向かって物を投げたり、突き飛ばしたりする

精神的な攻撃

     人格を否定するような言動

     侮辱的な言動

     長時間にわたり必要以上に何度も同じ内容で激しく叱責する

     他者の面前で大きな声で威圧的な叱責を繰り返す

     事実ではない事柄や、事実かどうか不明な内容を口コミやSNSなどで拡散する

過大な要求

     当法人が提供できない保育、教育の提供を強いる

個の侵害

     保育、教育に関係の職員のプライベート情報(住所、学歴、家族構成など)を聞き出そうとする

上記はあくまで一例ですが、このような事象がみられた場合、当法人として充分な保育、教育提供が困難となり、場合によっては、退園をお願いする場合があります。

 

 

 ■カスタマーハラスメント発生時の当法人の対応

当法人では、ハラスメントとみられるような事象が発生した場合に備えて、その事象がハラスメントにあたるかどうかを判断するための窓口を設置し、ハラスメントに適正かつ迅速に対応をするため、外部機関(当法人顧問弁護士、警察等)との連携を強めています。

その上で、実際ハラスメントが発生した場合には、外部機関からの協力を仰ぎながら、毅然とした態度で対応します。

 

■カスタマーハラスメント防止を強化するための当法人の対応

     教育を強化するための施策を実施する。

     外部講師(顧問弁護士、警察等)を招いての職員研修を実施する。

     ハラスメント事案を通じて、実際の対応やその経過を園内で共有し、ノウハウ蓄積に向けて情報の保存を強化する。

     速やかに顧問弁護士に相談できる体制を構築する。

 

■最後に

お子様の健全な発育のためには、保護者の皆様のご協力が不可欠です。当法人では、お子様1人1人にあわせたきめ細やかな教育を心掛けていますが、それだけでは、お子様の身に付かなかったり、失敗してしまうこともたくさんあると思います。

このような場合、保護者の皆様におかれては、温かくお子様もお見守り頂くと同時に、当法人での教育内容のフィードバック等にもご協力を頂けますと幸いです。

そして、何よりお子様が、安心して登園を頂けるよう、保護者の皆様と当法人だけでなく、保護者の皆様同士での良好な関係性構築にご協力を頂けますよう、併せてお願い申し上げます。